テレビ朝日系列で放映中のドラマ「エースをねらえ!」の評判が良いようだ。
この時間帯は原作が漫画のドラマが放映されることが多い。「サトラレ」「逮捕しちゃうぞ」「動物のお医者さん」「そしてエースをねらえ!」とジャンルは様々だが、一つの法則性が見られる。どんどん原作が古くなっているのだ。
他局のドラマでも「白い巨塔」がリメイクされたり、松本清張の「砂の器」がドラマ化されたり古い題材が取り上げられている。フジテレビの”月9”「プライド」も80年代テイストがかなり取り入れられている感がある。
ゲームでも、ゲームボーイ・アドバンスにファミコンのソフトが移植されたり「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」のPS2版が注目を集めたりと、昔のゲームが脚光を浴びることが増えているように感じられる。
これらの現象は、現代に良質なソフトが減ったことを表しているのだろうか。例えば音楽の世界では一時期ミリオンセラーが続出していたが、最近は一年に一曲あるかないかだ。これはパソコンの普及によりCDのコピーが氾濫している影響だと音楽関係者は言う。本当にそうだろうか。確かにデフレで消費者の財布の紐は堅くなっているだろうが、本当に良い音楽は関係なく売れると思う。単に楽曲の質が落ちたせいではないだろうか。
ファッションの世界では流行が周期的に訪れるという。昨今のドラマやゲームのリメイクもそういった流行の周期なのだろうか。
漫画の世界ではここ数年、続編ものが増えている。「キン肉マン2世」「リングにかけろ2」「ドカベンプロ野球編」「新・野球狂の詩」など枚挙にいとまがない。人気シリーズの続編は難しいと言われる。実際に賛否両論が渦巻いている。それでもここまで続編ブームが続くということは、完全な新作よりも簡単に部数を確保できるのではないだろうか。やはり現代に良質なソフトが減ってきているのだろうか。
ドラマやゲーム、漫画をリアルタイムで体験していた世代が大人になり懐かしんでいる向きもあるだろう。
しかし、やはりそれだけではないような気がする。ここ数年の動きを休眠期とし、再び新しい良質なソフトが登場するのを期待しよう。