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ポメラのレビューということですが、最初は外観編から入ろうと思っていたのですが、ポメラが届いたら是非試してみたい思っていたソフトバンク携帯電話のとの連携が確認できたので先にそちらを書きます。
そもそもポメラはテキストの入力・編集に特化したデバイス、「デジタルメモ」で「テキストの入力・編集以外に出来ることは何もない」と言っても過言ではないくらいです。
でも、綾瀬風香の言を借りれば「何もないがある」とでも言いましょか、テキスト入力・編集しか出来ないというシンプルかつ大胆な割り切りがポメラの真骨頂だと思います。
と、言いながらやはり昨今の環境ではネットに繋げないのはチト寂しい。折角のキーボードなので「出先でポメラで文章を書いてブログを更新したい」とか思うのは人情でしょう。
そんな要望を一部かなえてくれるのが MobileHackerz さんで公開されている pomeraMobile です。このツールは microSD に特殊な処理を施すことによって、au の携帯電話からポメラで書いた文章を読めるようにしたものです。
ポメラは仕様上、microSD に文書を保存するときは ¥POMERA フォルダに保存されのですが、携帯電話のほとんどの機種は自由に読み込みフォルダを選択できません。
Windows Mobile とか Symbian S60 等の汎用OSを搭載した、所謂スマートフォンなら自由にフォルダを選択できるかもしれませんが、スマートフォンの多くは QWERTYキーボードを備えてますからね。薄型コンパクトながらキーの少ない HTC Touch Diamond(S21HT/X04HT/HT-02A)なんかはポメラと相性バッチリ、と思ったらそもそも Touch Diamond には microSD スロットがないという罠……。世の中なかなかうまく行きませんね。
で pomeraMobile ですが、このソフトは microSD 上の ¥POMERA フォルダを au 携帯電話のファイル参照フォルダである、¥PRIVATE¥AU_INOUT だと誤認識させるようにしてくれます。
「何だよ、au だけかよ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、配布ページにも書いてありますが、フォルダ名をリネームすることで、他のキャリアの携帯電話でも対応可能なのです。
そこで、脊髄反射禁止!さんのドコモ携帯電話での事例を参考にソフトバンクのファイル参照フォルダである、¥PRIVATE¥MYFOLDER¥My Items¥Other Documents に変更してみました。
一応手順を書くと
1.microSD カードをパソコンでフォーマットします。
2.パソコンで pomeramobile.exe を実行、microSD のドライブを選択して「生成」ボタンを押す。私の EeePC 901 では何故かドライブ変更のリストボックスと「生成」ボタンが現れなかったので処理できず。仕方ないので Loox で処理しました。
3.処理は一瞬で終わって、microSD に ¥POMERA フォルダと ¥PRIVATE¥AU_INOUT のフォルダができています。この時点でパソコンからmicroSD を抜きます。
4.microSD をソフトバンク携帯電話に挿す(私の場合は 912SH)。「メモリカードのシンクロをしますか」と尋ねられるので OK する。
5.ここで microSD を携帯電話から再度パソコンへ。¥PRIVATE フォルダの中に ¥AU_INOUT の他に、ソフトバンク携帯電話が作った ¥MYFOLDER や ¥SHARP 等のフォルダができてるはずです。
6.¥MYFOLDER の下の ¥My Items¥Other Documents がソフトバンク携帯のファイル参照フォルダになるので、¥PRIVATE フォルダの直下の ¥AU_INOUT を ¥Other Documents と同じ階層(¥PRIVATE¥MYFOLDER¥My Items直下)に移動します。カット&ペーストでも良いと思いますが、私は念の為ドラッグしました。
7.後は ¥Other Documents を削除して、移動してきた ¥AU_INOUT を ¥Other Documents にリネームすれば完了です。
これでポメラで microSD の ¥POMERA フォルダに保存したテキストファイルをソフトバンク携帯電話で見られるようになります。「データフォルダ」から「その他ファイル」を選んで参照先を「メモリカード」に切り替えるとテキストファイルが現れます。ファイルを選択すると一旦メモ帳に取り込まれます。ここでの注意点は、 912SH のメモ帳で扱える文字数の上限が 1537文字であることです。それ以上は切り捨てられますので全文取り込みたい場合はファイルを分けましょう。S!アプリでテキストエディタみたいなソフトがあって、それならもっと多くの文字を取り込めるかもしれませんが、そこまでは調べてません。
テキストファイルをメールに添付する場合は容量的にポメラで扱える最大文字数でも問題ないと思いますので、客先での打合せメモをポメラで書いて、携帯電話経由で会社のパソコンにメールで送って、議事録を清書する場合なんかは添付でメール送信でも問題ないでしょう。
私は 912SH で試しましたが、最近のソフトバンクのシャープ製端末なら多分同じ方法で出来るでしょう。SHINO の 821SH は大丈夫でした。他のメーカーはよく分かりません。
pomeraMobile のおかげで、ポメラの世界が一気に拡がります。よりリタルタイム性の高い文書の作成にも使えるようになります。でも本音を言えばもう少し簡単にやり取りできるようにしたいところですよね。
ポメラの後継機が発売されるとしても、おそらく単体での通信機能は付かないでしょうけど、せめて赤外線ポートをつけてくれれば携帯電話との連携はもっと簡単になると思います。
以上で携帯電話連携編は終わりですが、ちょっと気になった点も。この文章の大半は会社のお昼休みにポメラで書いたのですが、変換してくれない単語がチラチラ。「特化」「所謂」なんかが変換されませんでした。開発者インタビューみたいなので「ATOKの搭載にはこだわった」みたいなことが書いてあったと思うのですが、こだわって搭載したにしてはちょっと寂しいですね。上の単語は 912SH でも変換できますから。まあ製品の性格上仕方ないのかもしれませんが。この辺りの使い勝手の部分はまた後日レビューを上げます。