今回は 912SH の本体機能全般について書いていきます。単にカタログをなぞるだけになるかもしれませんが(^^;。

基本的なところはこちらを参照してください。

912SH を今尚「ハイエンド」足らしめている要因はカメラとスピーカーだと思っています。飽くまで個人的見解ですが。
カメラは最近の携帯電話では珍しく画像素子に CMOS ではなく CCD を使っています。デジタル一眼レフでも中上級機の画像素子には CMOS を使っているものも多いので、CMOS よりも CCD の方が優れているとは一概に言えないですが、デジカメが世に出た頃は「CMOS は CCD の廉価版」みたいな位置付けだったので、そのイメージを引きずって CCD の方が上位のような感じがしてます。実際の画質は皆さんの判断に任せますが、まあ携帯電話のカメラとしては頑張ってる方だと思います。
スピーカーはステレオスピーカーが搭載されています。個人的にはどうでも良い部分ですが(汗)これに引かれて 912SH を選んだ人も少なくないと思います。
この二つは、912SH の後継機である 920SH ではいずれも退化しています。もちろん、920SH になって進化している部分も沢山あるので、これだけで 912SH の方が 920SH より優れているとは言えませんが、この二つにはこだわりを持っているユーザも多いので「912SH最強説」が根強く支持されているのだと思います(要出典)。

日本語入力はケータイShoin5 で予測変換にも対応。変換は個人的にはまあまあ良いと思ってます。予測変換も機種によっては「使えない」と思うこともありますが 912SH はそれなりに優秀な印象。逆に単漢字を変換するときに面倒だと感じることが多いです。逆トグルもありますし、後はキー操作後に一定時間操作が行われないと入力文字を確定する自動カーソル機能にも対応してくれていたら尚良かったのに。

液晶は3インチのWVGAで、26万色表示のモバイルASV液晶を搭載してます。前にも書きましたが解像度は EeePC と同じです。3インチなので文字のサイズが小さく感じることもありますが、にじんで読めないということはありません。この辺はシャープのお家芸なので流石という感じですね。

そして、予想外の動きのサイクロイド機構。操作性を変えることなく横画面に移行できる、このサイクロイドやヨコモーションは、大げさかもしれませんが、携帯電話やスマートフォンのスタイルの理想形を示していると思っています。

今まで使ってきた QWERTYキーボード付きスマートフォンはキーボードを使おうとすると、横に向けてスライドするというアクションが必要でした。長く使ってるとこのアクションがどんどん煩わしくなり、なるべくスライドしないで使うようになってきます。そうするとどうしてもキーが少なく今度は入力が億劫になります。サイクロドなら、現在の携帯電話のキーボードインターフェースが良いか悪いは別にして、縦画面でも横画面でも同じように文字入力や操作ができます。サイクロイドは通信端末としての利便性とビューワとしての表現力を両立できていると思います。

最近の私の端末選択の基準に「歩きながら片手で手軽にメールが書けること」というのがあります。過去、私が所有したスマートフォンでこれを満たしたのは W-ZERO3 [es] と 705NK くらいでしょうか。現行機種では回線速度も踏まえると X02HT だけだと思います。W-ZERO3 [es] は携帯電話と同様のテンキーを備えていましたが、操作性は携帯電話にも及びませんでした。705NK や X02HT は QVGA でビューワとしての表現力が少し物足りない。その点、912SH は両方のバランスが取れていると思います。鳴り物入りでデビューした「インターネットマシン」922SH も片手で電話はできるかもしれませんが、片手でメールは無理でしょう。

スマートフォンでは色々なことができますが「歩きながら片手で手軽にメールを書く」というちょっとしたことが意外と面倒だったりします。912SH の筐体に汎用 OS を載せればそこそこ良い線行くと思うんですけどね。携帯電話のキーボードインターフェースが良いか悪いは別にして(笑)。