三月末だったか、四月初めだったか、Itsumi嬢に使わせていた InterLink XP 3210 が起動しなくなりました。
メッセージを見るとOSを読み込めてないのでハードディスクの障害っぽいです。とりあえず Itsumi から預かって色々試してみましたが、たまに起動することもあるのでやはりハードディスクが不安定なようです。
当時、Naoki がパソコンの買い替えを検討していたので、Naoki の使っていたデスクトップを Itsumi にまわそうかと思いましたが、お嬢さんはノートパソコンの方が良いようです。
ハードディスクの障害ならハードディスクを交換してしまうのが手っ取り早いのですが、InterLink は LOOX T70L に比べるとハードディスクの交換が難しいパソコンで、加えて私はかなり不器用な人間です。この組合せだと分解したが最後、IinterLink は二度と起動しない、なんて憂き目に遭う可能性はかなり高いと言わざるを得ません。
そこで、私は出費が無駄にならないよう、まず、新しいハードディスクを私の LOOX T70L 用に買う、そして LOOX から取り出したハードディスクを InterLink へ移植する、もし移植に失敗した場合はInterLinkをジャンク品としてオークションで売り払う、という計画を立てました。更に成功した場合はハードディスク購入費の半額を臨時のお小遣いとして貰うというセコいオプションもつけました。
これなら失敗しても、二月末にハードディスクを叩き壊してしまう前の構成に戻るだけなので大きな問題はないです。
さて、計画を立てたものの、いざ InterLink を分解するとなると及び腰になってなかなか実行に移せませんでした。そうこうしているうちに GW 目前となり「この機を逃すとヤバイ」と一念発起し、まず LOOX 換装用のハードディスクを買いました。
前回は 16MB キャッシュに惹かれて東芝製のハードディスクを買いましたが、今回は無難に定評のある日立IBM 製のものにしました。まずはこれを LOOX のハードディスクと交換するわけですが、LOOX はハードディスクの交換がやりやすくなってますし、既に何回か交換してるので特に問題なし。環境の再構築が少し面倒なだけでした。
そしていよいよ本命の InterLink のハードディスク交換。作業に当たってはこちらのサイトを参考にさせていただきました。サイトの手順を見ながら、外したネジは間違わないように付箋を付け、基板に傷を付けたりコードが断線しないよう慎重に作業を行いました。
そんなこんなで何とかハードディスクの取り出しには成功。ケースに入れて USB で繋いでみると何とかアクセスできたので、マイドキュメントや InterLink 用ドライバを吸い出しました。続いて、LOOX のハードディスクを組み込むのですが、この辺りからだんだん怪しくなってきます。
まず筐体の組み上げに難航しました。分解は、難所と思われたパームレストの爪外しも割合すんなりできて無難に終わりました。しかし、組み上げの際、キーボードのケーブルの接続に手間取ったのです。普通の人にはなんでもないのか特にコツとか留意点は書いてなく、何回も繰り返してやっとできたのですが、ここにかなりの時間を取られました。
更に、移植したハードディスクの中身にも問題が。前にハードディスクを叩き壊したときに入れ替えるだけで OS か立ち上がったので、今回も「ドライバ違いとかで色々不具合はあっても起動くらいはしてくれるだろう」と甘く見ていたのですが、OS 自体が起動してくれませんでしたorz。LOOX と InterLink じゃハードが全然違うので当然といえば当然なのですが、起動すらしないとは……。
実は私は、ブート可能な CD-ROM ドライブを持っていないんですよ。FIVA や InterLink を使っていた頃は前の会社の備品を拝借していました。しかし、セットアップやインストールの度に CD-ROM を付けるのも面倒なので、2スピンドルの LOOX に乗り換えたのでした。というわけで、この状況では InterLink はハードディスクは入れ替わったものの OS のインストールができないという新たな問題を抱え込んだのです。いや、そもそも換装を計画した時点で外付け CD-ROM なり FDD なりを用意しておくべきだったのですが、そんなこと言っても後祭りでピーヒャララ。
とりあえず、状況を打開すべくネットで外付け CD-ROM ドライブをレンタルしました。ところが、機種が対応していなかったのか分解した際にどこか壊したのか、OS のインストールディスクからブートできず、玉砕。再度分解せずにこの問題を解決するには外付け CD-ROM からのインストールしか道はなく、純正と完全互換のドライブをオークションで落とすなり再度レンタルするなりしようかと思いましたが、入手したのは良いけど結局また使えなかった、だと怖いので他の手段を模索することにしました。
まず、取り出した今まで使っていたハードディスクから、InterLinkのリカバリ領域のパーティションを吸い出し、それを交換するハードディスクに MBR とともに書き込みます。もしこの策が上手く行かなかった場合に備えて、インストール CD の i386 フォルダも Dドライブにコピーしておきました。結局この際に二回目の分解・組み立てを行いました。
ドキドキしながら電源ON。そして F10 押下。おおっ、リカバリ画面が表示された!これで万事解決、とか思ってたらリカバリの途中でエラーが出ましたorz。リカバリ領域の移植に失敗したのか、どこか構成でミスってたのか分かりませんが、この方法もアウト。さらに保険でコピーしておいた i386 フォルダもリカバリ途中のアクティブパーティションの変更の影響か何かしりませんが、見えなくなっていました(そもそも D ドライブが見えなかった。リカバリ前には見えていたのに)。
ここで仕方ないので外付け FDD を買うことを決めました。さらなる追加投資ですが、CD-ROM を買うより安いですし、FDD はあればあったで何かと役に立つかと思って買いました。幸い手元には秘蔵の Windows98起動ディスクがありました。MBM とかも入ってます。この FD で起動して MBM でハードディスクの中身を見てみるとリカバリ領域以外のパーティションがないorz。確かに C と D は作ったのですが。これじゃ i386 フォルダも見えないわけだ。ということで、三度目の分解を行い、再度 i386 フォルダをコピーして、組み立てました。そして FD で起動して i386 フォルダの中の WINNT.EXE を実行(FIVA のときにもやりました。ちょっと懐かしい)。何とか OS のインストールが完了しました。
しかし、これでは終わってくれません。三度の分解・組み立てによって、トラックポイントが利かなくなっていたのですorz。キーボードを取り付ける際にケーブルかコネクタの基部を損傷させてしまっていたようです。仕方ないので USB マウスを購入。Interlink 用ドライバの更新、必要アプリケーションのインストール、バックアップデータの復元を行い、Itsumi 嬢に引き渡しました。実に GW の作業開始から一ヶ月以上の月日が過ぎていました……。更に、CD ドライブのレンタル費、 FDD とマウスの購入代金、これらを足すと成功報酬に迫る額となりましたorz。
長い月日に亘る作業とお金を費やした割に得られたものは少なかったように思います。
……ハードディスク交換の経験値(もうなるべく経験したくないけど)と、Itsumi嬢の期待を裏切らずに済んだ、ことかな。
# 後日必要経費は成功報酬とは別にいただけました