ということで、Panasonic の LUMIX DMC-LX1を入手しました。

DMC-LX1正面

・悪癖
KD-510Zは少々フィーリングが合わず、私の悪い癖でどうしてもそのことが気になって、早々に手放すこととなりました。KD-510Zのときに書いた「ある要因」とは実は転職のことで、転職すれば電車通勤になり、デジタル一眼レフを持っての通勤が困難になると予想されたので、コンパクトで画質の良いカメラが欲しくなったのです。KD-510Zは噂に違わぬ解像度とシャープさで画質自体は嫌いではなかったのですが、総合的に見ると私に合わない部分がありました。

・好みの画質
次機種を選定するに当たり、まず私の好みを重視することにしました。過去に私が使ったデジカメで一番好みの画質傾向はやはり、ヴィーナスエンジン搭載のDMC-FZ2だったと思います。予算2万円前後という限定もあったので、まず白羽の矢が立ったのは DMC-FX7 の中古でした。既に DMC-FX8DMC-FX9 の2機種が後継機として発売されていて、FX7はオークションなら2万円前後での入手も可能でした。
FX7は LUMIX シリーズのベストセラー機で「コンパクト機にはオーバースペック」とされるヴィーナスエンジンIIを搭載し(FX8以降は省電力のヴィーナスエンジンプラス)、画質ではFX8やFX9を上回るという評価もあります。欠点は電池が持たないことでしょうか。オークションでFX7の出物を物色していたのですが、ここで今更になってオークションでの中古購入が不安になりました。ヨドバシ秋葉のオープニングセールでFX7の新品が2万円以下の激安で販売されたことも重なって、FX7に対する購買欲が少し薄れました。

LX1 レンズ

・あっさり宗旨変え
続いて候補に挙がったのが、RICOHの Caplio R1V です。これなら新品でも2万円強で買えますし、なんといっても、コンパクトながら、RICOHの専売特許である広角28mmからの4.8倍ズームを搭載しています。RICOHの画質はあまり評判は良くありませんが、画質重視から昔から欲しかった広角ズームにあっさり宗旨変えしてしまいました(^^;。Caplio R シリーズは望遠端も135mm相当で、一般的なコンパクトデジカメと比べると望遠に強く猫写に向いてると思ったのです。コンパクトで、28mm相当の広角から始まる4.8倍ズームレンズ搭載、これはかなり遊べるカメラですよ。後継機の Caplio R2 も少し検討しましたが、予算オーバーなのと、どこかのレビューサイトで掲載されていた比較画像で R1V の方が私好みなので R1V に決めました。

・またまた悪い癖
しかし、ここでまた私の悪い癖が頭をもたげました。以前ここでも取り上げた、Caplio R シリーズの最新機種、Caplio R3が10月発売予定なので、それを待った方が良いのでは、と思い始めたのです。R3 は28mmからの広角ズームはもちろん継承され、望遠端が200mmまで延びました。さらに RICOH初の手振れ補正対応機です。あのコンパクトさはそのままに望遠端が200mmまで延びたのは猫写にはありがたく、大幅に予算オーバーながら待ってみる価値はあるかも、と思い始めたのです。しかし、私は10月初めには転職してしまうわけで、KD-510Z 入手に際して Optio S5i は既に処分してしまっていたので、早急にコンパクト機が必要でした。

・予算度外視?
こうして R3 を待つことは見送られ、素直に R1V 購入へと流れるかと思いきや、そうもいきませんでした。デジカメの価格調査には「価格.com」を使っていますが、価格.comに登録されていない安いお店も当然存在します。今年の初めに Optio S5i を買ったお店もその一つで、今回も R1V の価格調査のために何回か覗いていました。そこで、とあるカメラが意外と安いのを見かけたのです。最初に見たときは安いといっても予算オーバーなのでスルーしていましたが、R3を検討に入れた時点で予算の上限が引き上げられたようです(。_゚BaKi☆\(ーー;。その意外と安いカメラが DMC-LX1 だったのです。LX1は発表されたときから気になってましたが、販売価格が6万円前後と全く手がでないカメラでした。でも、画質は好みのヴィーナスエンジン、16:9モードのみとはいえ28mmからの広角ズーム、さらに手振れ補正とくれば、私の希望をかなり満たしてくれています。絞り優先やシャッタースピード優先も選べて、EX光学ズームで望遠側もカバーできます。このカメラが価格.comの最安価格より更に5,000円以上安く売られていたのです。画質についてはノイズが多いとの「悪評」もありましたし、筐体そのものはコンパクトながら出っ張ったレンズが携帯性を悪くしているという評価もあり、さらにレンズキャップの採用で通勤時に常用するという用途では Caplio R シリーズの方が向いているかとも思いました。しかし、アスペクト比16:9という新しい可能性と自分の好みの画質を優先して購入を決意しました。

・携帯性は合格?
転職後、今のところは *ist DS を持たずに、毎日 LX1 のみを持っていってます。筐体自身はかなりコンパクトです。レンズ部を除けば、今使っている携帯電話 V501SH とほとんど同じ大きさです。

V501SHと比較

レンズ部の出っ張りは気にならないといえば嘘ですが、これから冬場になってジャケットやブルゾンを着用する季節なら問題なくポケットに入るでしょう。ポケットの少ないとき対策としてネックストラップを購入しました。レンズキャップは確かに、他のデジカメのように自動で開閉してくれる方がありがたいですが、FZ2 や *ist DS とレンズキャップのある機種を長く使っているのでそんなに気になりません。携帯性は合格と言えるでしょう。撮影時はレンズが結構繰り出します。

望遠端レンズ

上の写真は望遠端ですが、ここまで出てきます。まあ、撮影中はこれくらい出てきてもそんなに気にはなりません。

・画質はどう?
画質については、私好みです。少々派手で「コンテジっぽい」画かもしれませんが、私はこんなのが好きなのです(^^;。ノイズについては、評判通り結構出ます。ISO100を超えるとかなり目立ってきます。室内撮りはかなり厳しいです。ただ、使い方や加工でなんとなるレベルとだと思います。個人的には「ノイズだらけで使い物にならないや」というほど酷くはないと思っています。ちなみに、画素数レベルですとついに*ist DSを凌駕しました(^^;。

・画角はどう?
アスペクト比16:9の28mmはやっぱり広い「気が」します(^^;。未だに上手く使いこなせてるとは言えないかもしれませんが、選択肢の幅が広かったのは良いことだと思います。普段は3:2で撮ることが多いですが、スイッチですぐに切り替えられるので便利です。

スイッチ

これがメニューを辿って切り替え、とかだったらダメでしょうね。ハード的にスイッチを用意したのが Panasonic の狙いみたいですし、それは当たってると思います。

・三代目が名機となる?
KD-510Z同様、LX1も買ってすぐに(高く売れるうちに(爆))手放してしまうのではないか?という懸念が全くなかったわけではありません。予算度外視になった時点でフジの FinePix F10 辺りを選んでおけば画質的に後悔することは無かったと思います(LX1が届いた日にF10の後継のF11が発表されたので別の意味で後悔したかもしれませんが)。でも今はLX1を気に入っています。まだまだ荒削りな部分は多いですが、おもしろいカメラだと思います。FZシリーズがそうであったように LX3 辺りでは名機と呼ばれるようなカメラに成長してくれるのではないでしょうか。