この冬二つのデジタル一眼レフカメラのエントリーモデルが発売されました。一つは私も入手した PENTAX の *ist DS、もう一つは OLYMPUS の E-300 です。両機種とも低価格が話題となり、デジタル一眼レフカメラの入門機として注目を浴びています。

私はこの両機種の関係が、奇しくもこの冬発売となる二つの携帯型ゲーム機、ニンテンドーDS(以下 NDS)とプレイステーション・ポータブル(以下 PSP)の関係にどことなく似ているように思うのです。

低価格、コンパクトながらカメラとしての基本を押さえ、豊富な PENTAX レンズに加えて M42スクリューマウントのレンズを使える *ist DS、はゲームボーイのソフトも使える老舗・任天堂の NDS を彷彿させます(両方”DS”ですし(^^;)。

かたや、フォーサーズというデジタルカメラ用の新規格を採用し、一眼レフカメラ伝統のペンタプリズムも廃した OLYMPUS の意欲作 E-300 は、任天堂の牙城を崩すべくソニーが全く新しく開発した PSP とイメージがだぶります。

こうして比較するとなかなか面白いですね。

両機種とも低価格という共通点がありますが、ターゲットは微妙に違っていると思います。E-300 は価格に加えダストリダクションシステム、800万画素と初心者に訴求する魅力が沢山あります。しかし、新しい規格故にフォーサーズに対応するレンズの絶対数がまだ少なく、上級者は少し不満かもしれません。この辺りも含めて E-300 の方がよりデジタル一眼レフカメラの入門者向けというカラーが濃く表れていると思います。ボディのみの単体販売がレンズセットと同時でないのもその辺りが影響しているのではないでしょうか。

一方、*ist DS は価格面、画素数では E-300 に劣りますが、見やすいファインダーはマニュアルでのピント合わせに威力を発揮し、前述の通りオールドレンズも使えるので、入門者のみならずより幅広い層の支持を得られると思います。一点、*ist DS で微妙なのが SD カードの採用ですね。個人的には大歓迎なのですが、上級者層ほど CF カードに拘ってる方も多いでしょうし、SD カードを採用しているだけで *ist DS を見送る人も居るかもしれません。

いずれにせよ、両機種ともデジタル一眼レフカメラの入門機として十分な性能を備えていますので、デジタル一眼レフカメラのユーザーの裾野を拡げるのに一役買ってくれると思います。