SHINO's SketchBook
SHINOのときどき絵日記
 

2008年02月10日

  ■ネジ式ザゼツキー(島田荘司)

ネジ式ザゼツキー」御手洗潔物長篇。

馬車道篇ではなくスウェーデンでの話なので石岡が一切出て来ない。
私は石岡が好きじゃないのでこれだけでかなり読みやすい。
4章のうち、1章と3章が御手洗の一人称で2章が作中作。
4章目が今作でのワトスン役ハインリッヒの一人称という構成。
序盤の冗長になりがちな部分が御手洗一人称なので退屈せずに読み進められた。
最初からワトスン役一人称だと読んでる方も理解しづらい上に
ワトスン役は読み手より愚鈍である事を要求される役柄なので
当たり前と言えば当たり前だがかなりイライラする。
それが軽減されているのが嬉しい。

脳科学は勿論、人類学や古代生物学等興味がなければ全く触れる事のない内容が
素人にも解りやすく描かれていて有効に活用される知識ではないにしても
そういう知識が得られるのも楽しい。

ミステリとしては「占星術殺人事件」が名作であったのと変わらず、今も御手洗モノは名作。
石岡ファンには悪いけど、石岡が出て来ない方が名作w


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