「夢は枯れ野をかけめぐる」
主人公が48歳、独身、早期退職して無職の男性。
そして内容は日常の謎系というかなり地味な作品。
テーマも「老い」ということで本当に地味。
でも40超したら「老い」はかなり身近なテーマなので(苦笑)
それに西澤ファンの私としてはミステリとして楽しく読ませて頂きました。
なんちゅーか切ない。老いを考えると切ないですね。
体が自由に動かせる間に死にたいデスよ。
痴呆になる前に死にたいデスよ。
一気になるんじゃなくて徐々に近付いていくというのがまた怖い。
体はともかく脳味噌の不具合は自分で気付けないんだよ、きっと。
「人間の尊厳」て何だろうなー。
もっと基本的に「生きる」って何だろうなー。
死に際に己の人生憶えてないってあまりにも虚しくないですか?
そんなんなっても生きてるんだからしょーがないじゃない。
わたしは憶えてて身体動かなくて寝たきりだと、苦い事思い出して思い出して、
うはーって苦しむかもー。
どうせいつだって思うようなんて行かないんだもの。
受け入れるしかないかも。
あ、こんな風に書くとつまんない人生送っててヒネてる人みたいだけど、
それなりに大いに楽しんでるよ。
しょーがないんですねぇ。
人生しょーがない事だらけだ(笑)
うーん、私は自己を認識出来ない、
またはそれに近い状態の人、そういう人を生かす為に
貴重な人生の時間を長ければ年単位で奪われる人達がいるというのは
間違ってるんじゃないかな~と思うんですよ。
生きてるだけで誰かに迷惑を掛けているというのは正解かもしれませんが
迷惑を掛けるだけで、何一つ役に立たない状態になって、
それでも誰かの人生を犠牲にして生きている意味がどこにあるんだろう、と。
ぶっちゃけ、介護するのもされるのもイヤだという話です(笑)
Posted by: SHINO : 2011年01月15日 15:20