SHINO's SketchBook
SHINOのときどき絵日記
 

2010年11月27日

  ■死神の精度(伊坂幸太郎)

死神の精度

『人の死には意味がなく、価値もない。つまり逆に考えれば、誰の死も等価値だということになる』
主人公の死神の独白ですが、伊坂幸太郎の死に対する価値観はイコールなのかもしれませんね。
価値があるのは死ではなく生だというのは尤もな話ですが、
死に意味がないから簡単に殺しちゃうと生を蔑ろにしてるという話になるわけで
生を重視すれば死も軽視出来ないような気がするんですがどうなんでしょう。
『意味がなく、価値もない』を軽視しているというのかどうかも謎ですけどね。
語彙貧困なのでこれ以上難しいことは書けません(苦笑)

別にこの話の死神は誰かを殺しに来るわけではなく、
死亡予定の人間の死を決行するか見送るかを一週間の人間観察後判断するという
わりとありがちな設定の話ですね。
人間になりすまし直接観察対象に関わって判断する割には人間の感情や主に比喩的表現に疎く
かなりずれた人物として描かれる死神の飄々とした冷め具合が文学的な空気を醸し出してますw

映画化された金城武の死神ちょっと見てみたいかも。はまってる気がする。

人の死に意味や価値があるか否かはともかく、
人生何があるかわかんないんだから
明日死んでも悔いの無いように、毎日大切に生きなきゃね。
それに尽きると思うのですよ。
どうあがいても生物には必ず訪れますもんね。


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