「葉桜の季節に君を想うということ」
単なるエンターテイメントとして読むか、叙述ミステリとして読むか、
社会派ミステリとして読むか…それぞれで評価の分かれそうな作品。
歌野晶午は好きです。
でもこの作品は私の中ではイマイチ。
2004年の「このミステリーがすごい」の1位だったんですね。
で、でかでかと帯に『これが現代ミステリーのベスト1です』って書いてある。
きっと何も考えずに読めばそこそこの作品なのに、
なまじ期待して読んだせいでガッカリ(苦笑)
更に私は解説やあとがきを先に読むクセがあるので
巻末の補遺を先に見てしまいました。
アレは補遺というよりまさしく蛇足。
本編未読時に見るのは厳禁。既読後も必要ないだろ?と思う。
最初に読み方によって評価が分かれると書いたけど
それは色んな読み方が出来ると言うよりも
中途半端というか器用貧乏的な印象。
薄っぺらい内容の寄せ集め的な…。
ただ先入観ナシで叙述として読めば驚けるのかもしれないし
(トリックとしては使い古されてるけど書き方は上手い)
社会派として読めば無駄な性描写も受け入れやすい。
でももっと若いときに読んでたらきっと受け入れられなかったけど(苦笑)
あんまり書くとネタバレですね。オシマイ。
えーっと、タイトルは綺麗です。
でもこのタイトルに見合った恋愛が描かれているとは思えません。
全然感情移入出来なかった…。こいつのどこが良くて惚れたの?という印象。
タイトルが綺麗なだけに残念(笑)