「Pの密室」
買いそびれていた御手洗モノ。
御手洗少年、幼稚園時代と小学生時代の2作品収録。
天才はやはり幼少の頃から天才だったというお話。
自分が子供だから大人に信用してもらえない、と焦る幼稚園児の御手洗君は
小2の時点では大人を翻弄するように成長しています(笑)
幼稚園時代の方は先日も書きましたが、毒物に関しての知識が昔と今では違うので
トリックが安易に思えるかもしれませんが、読み所はそんな些細なトリックではなく
やはり御手洗の女性に対する手厳しさのルーツでしょう。
小学生時代の方は表題作ですがタイトルが秀逸。
そしてやはりこちらも人間のもの悲しさが読み所。
「誰かを助ければ別の誰かを不幸にしてしまう」と悩む御手洗少年。
子供時代だからこそ、彼の優しさと探偵としての性がストレートに表現されている作品。