「墜ちていく僕たち」
私は多分、森博嗣はそんなに好きじゃないんじゃないか?と思う(笑)
シリーズ物はS&MシリーズもVシリーズも読んでるわけだけど、どちらのシリーズも主人公キライだし、
物の考え方とか、理解は出来るんだけど納得出来ないというか、
読む度に「ああ、私には頭のいい人の気持ちはわかんないよ」って思ってしまうし(笑)
そんなもんだから「墜ちていく僕たち」はシリーズ物じゃないし買ってなかったんだけど
FENさん(←友人)の感想を読んで読んでみようと思った。シリーズ短篇集。
なんなんだろ?
理系な文章なのかな、これ。
散文詩みたいな、抽象的な表現がポンポンと。
所詮文章なんて全て読み手の受け取り方次第でどうにでも意味が変わってしまう物だけど
これは読む時の気分によって色んな風に受け取ってしまいそうな内容。
長篇シリーズ物の主人公は嫌いだけど脇キャラはそんなにキライじゃない。
そしてこの本の主人公達はみんな長篇シリーズ物の主人公になり得ないだろうというキャラ達で
だから好感は持てました。
インスタントラーメンを食べると性別が変わってしまうという
バカバカしい設定で展開していくシリーズなわけですが、
性別が変わってしまったという状況を淡々と(若しくは嬉々と)して受け止める人達。
性別が変わってしまうという内容なのに性的な部分を感じさせない文章。
読み手が好きに解釈しろよ、といった感じの空気を感じる文章。
深く考えながら読むのもヨシ、何も考えずに読み流すのもヨシ(笑)