「クロスファイア(上)」「クロスファイア(下)」読了。
文庫発売から既に2年半…。放置しすぎ 。
今回読み始める前に序章的な話の「燔祭」も読み返しました。
正義とは一体何か、自警に関してはどこまで正当か、法で裁ききれない悪をどう扱うか、という話。
何が正しいという答えは出ていません。答えの出せないモンダイだと思います。
読み終えた人間が各自考えろという事ですね。
色んな事をいっぱい考えさせられますが、結局「人間だから仕方ない」としか言えないんでしょうね。
人間だから過ちも犯す。完璧には決してなれない。
そして人間だから物事に対して、どんな事に対してでも慣れてしまう。
「慣れる」というのは人間にとって重要な能力で、でもとても怖い能力です。
「忘れる」というのがそうであるのと同じように。
下巻後半部分はちょっと切ないラブストーリーです。
恋愛なんて愛されたかどうかより愛せたかどうかがより重要な事柄ですね。
だからあれは幸せな出来事だったのだと無理矢理納得して本を閉じました。
無理矢理納得しないと切なすぎるから。