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■世界で最も美しいPDA■

PSION revo 2000.1 購入

・revo(レボ) 登場
PSION S5 をメインで使い始めてしばらく経った、1999 年夏、S5 の後継機で EPOC32 Release5(以下 ER5)搭載の PSION Serise5mx が発売されたが、機能的に S5 で不自由していたわけではなく特に興味は引かれなかった。1999 年秋、S5 系とは少し違う路線の ER5 搭載マシンが発売されるとの噂が流れ、登場したのが revo だった。S5 系がスモールコンピュータとしてある程度自己完結できるのに対し、revo は 携帯性を重視し、PC との連携を念頭に置いたより PDA 色の濃いマシンと言えた。最大の特徴はその筐体で、S5 系と比べると、CF スロットやボイスメモ等がオミットされたが、スタイリッシュでコンパクトなものだった。ケースを開くことによりせり出すキーボードのギミックは踏襲され、開いたときの筐体側面の曲線は美しいの一言に尽きる。余談であるが当時私は revo の発音が分からずに「リーボ」と読んでいた。

・S5 故障、そして
revo の発売後、海外通販等で入手した人のレポートなどを見ていると、私もだんだん欲しくなってきた。あのフォルムはやはり素晴らしい。本気で海外通販を考えて外貨レートの計算とかしていた、2000 年 1 月、突如 S5 が故障した。これは一刻の猶予もならんとほとんど海外通販を決心したときにあるニュースが飛び込んだ。エヌフォー社により revo の取り扱い開始と UniFEP for revo の開発決定である。revo の日本での取り扱いもさることながら、UniFEP for revo の開発決定は大きかった。今まで海外通販で入手した人による UniFEP for EPOC での日本語化の報告はあがっていたが、Contacts や Jotter 等 にはないアプリケーションは当然日本語化できない。しかし、エヌフォーから発売される revo の価格は 74,800 円。海外通販で購入した場合より三万円近く高い。UniFEP だけに三万円を払うのは高い気がするが、UniFEP for revo はこの時点では単体発売される予定がなかったのと、日本で買えるという安心感を得るということで、PX STORE で UniFEP バンドル版を購入することに決めた。

・充電問題
実際に手元に届いた revo は Web で見るよりコンパクトで美しかった。UniFEP は開発が間に合わず、後日出荷されるとの事だったので、とりあえず S5 のデータと一緒に UniFEP for EPOC を導入する。revo に UniFEP for EPOC をインストールすると、変換用ウィンドウが画面からはみ出てしまう。これを画面内に表示するにはコントロールパネルでタップ位置をワザとずらしてあたりをつけながら引きずってくる必要がある。言葉ではうまく説明できないがこれがなかなか大変だった。何とか環境も整って一通り動作確認。流石にスピードは S5 よりかなり早い。液晶の視認性も段違いだ。バックライトがないのが惜しい。S5 で UniFEP を使って入力したデータは、当たり前だが revo でもちゃんと表示できた。しばらくして UniFEP for revo も届き快調に使用していたときそれは起こった。バッテリ残量が十分にあるのに突然電源が切れるのである。revo は S5 系と違って乾電池は使えない。内蔵ニッケル水素充電池だけが頼りだ。それが残量表示通りに使えないと PDA としては危なっかしくて使えた物ではない。何度充電しても状況が改善しないのでエヌフォー社へ修理依頼をすることに。しかし修理から返ってきた当初はちゃんと使えるが、すぐにまた同様の症状が発生してしまう。そう何度も修理に出すのも億劫なのでだましだまし使っていくことにした。これが充電問題との闘いの始まりである。

・試行錯誤を乗り越えて
2000 年夏に UniFEP V2 が発表された。従来の UniFEP から大きく進化したがシステムの日本語表示など賛否両論あった。私も導入すべきが悩んだ末に結局導入することにした。その間にも充電問題は解決せず、私は再度エヌフォー社へ修理を依頼すると共に、別の解決方法も模索し始めた。その経緯については「revo の充電問題」として後日改めて紹介させていただくことにする。ともかく、2000 年 11 月、三度目の修理の際に revo は交換となり、その時から携帯電話用改造の AC アダプタを使うようにした。するとバッテリが残量ギリギリまで使えるようになったのだ。試行錯誤を乗り越え充電問題の解決された revo は今まで以上に活躍した。

・その後の revo
充電問題も解決し順調に使用していた revo だが、突如異変が起こった。2001 年 6 月に Palm m505 を購入して間もなく、いきなり充電問題が再発したのである。携帯電話用を改造した AC アダプタを使うようになってからも数回はバッテリ残量が十分にあるのに電源が入らなくなることはあったが、ちゃんとケアしてやればすぐ復帰していた。しかし今回は駄目なのだ。同じ手順で復帰させようとしても症状は変わらない。やむを得ず、revo はメイン PDA の座を Palm m505 へ譲ることとなった。その後も何度か復帰を試みて一度は復帰の兆しを見せたが、2001 年 9 月現在復帰には至っていない。既にバッテリが消耗しきっているのか、携帯電話用 AC アダプタの神通力が切れたのか私の revo は一向に目覚める気配を見せない。

revo は現時点での「世界で最も美しい PDA」だと断言しても異論を唱える人は少ないだろう。私にとってもこのサイズでキーボードを備える revo は理想の PDA と言える。ただ、やはり内蔵メモリの少なさ、充電問題と致命的となりかねない欠点も幾つかある。内蔵メモリについては revo plusmako を買う、もしくは最近始まったメモリ増設サービスを行うことで回避できる。しかし充電問題に確実な解決策は無い。私が「投げ売り mako」に手が出せなかったのも、そこが一番の理由だ。revo の魅力あるスタイルとコンパクトなサイズを継承し、なおかつ revo の欠点を克服した新しい EPOC マシンが登場したとき、私の PDA は再び EPOC マシンとなるだろう。