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HP iPAQ Pocket PC h1920 2003.7.29 購入
購入に至るまでの心の中の葛藤についてはまだ書けてないので、今回は、前回の最後に書いた課題について書いていく。
前回も書いた通り、h1920 への移行を機にあちこちに点在してた連絡先情報の再編成を実行に移した。構想自体は以前からあったのだが、筆まめ Ver.13
に付属の Palm 連携ソフトが上手く機能しなかったりで実行には移せずにいた。統合前の連絡先は、T600C のアドレス帳、Outlook 連絡先(会社のパソコン)、筆まめ住所録、携帯電話の電話帳等に分散していた。最初の二つは
Intellisync により同期がとられている。基本的なデータはこの二つにあるのだが、T600C と携帯電話しか持たない外出先で「あの人の住所はどこだっけ?」となると、電話番号は分かっても、住所は筆まめの住所録を見ないと分からない場合もある。また携帯電話の電話帳にしか入っていない電話番号というのも多数存在する。今回は筆まめの住所録をベースに
Outlook の連絡先を加え、最後に携帯電話にしかない電話番号を入力して統合連絡先を作ることにした。手順としては、
1.会社用とプライベート用に分かれていた筆まめ住所録を連結
2.Outlook 連絡先を CSV 形式でエクスポートし筆まめ住所録にないデータのみ抽出
3.2.の CSV から新たに筆まめ住所録を作成し、1.の住所録と連結
4.筆まめの WindowsCE 同期ツールで筆まめ住所録と h1920 の連絡先を同期
5.ActiveSync で h1920 の連絡先と Outlook 連絡先を同期
6.携帯電話にしか無い電話番号を Outlook 連絡先に入力
7.ActiveSync で Outlook 連絡先と h1920 の連絡先を同期
8.筆まめの WindowsCE 同期ツールで h1920 の連絡先と筆まめ住所録を同期
となる。後は Outlook で連絡先を新規登録した後に7と8を行えば全てのデータが同期できる。携帯電話接続用のケーブルを購入すれば携帯電話の電話帳も含めて同期できるはずだが今回はそこまでやってない。
さて、連絡先の統合は上記の手順通りに行えば問題無いハズだったが、上記手順3.で Outlook にしか情報がない連絡先のメールアドレスの取り込みに失敗していたことに気づいてから雲行きが怪しくなった。メールアドレスだけを再度取り込むためにあれやこれやしてるうちに、Outlook 連絡先が二倍になるは、h1920 側の連絡先が全て消えるは、件数が多すぎるせいか筆まめの WindowsCE 同期ツールが異常終了するは、と大変だった。さらに、自宅パソコンの同期済み Outlook データを会社のパソコンに移行した上で、同期処理を行うとなぜか処理件数が二倍になっている。一度データをだぶらせている私は恐れおののき、なんとかデータがだぶらない方法で同期したが、その状態で自宅パソコンと同期させるとまた処理件数が二倍になる。とりあえずバックアップをとった上でそのまま同期してみると実際に連絡先の件数が二倍になるわけではなかった。そんなこんなで、当初予想していたよりもかなり苦労することになってしまった。
今回の連絡先統合は h1920 の導入と筆まめの WindouwsCE 同期ツールが無ければ実行できなかっただろう。特に筆まめツールはなかなか強力で、Outlook 側ではフィールドが分かれている、姓と名、都道府県と市区町村、番地をきっちり分割してくれた。さらに Palm の頃にひらがなにしていたふりがなも今回半角カナで統一することができた。h1920 と Outlook の同期で驚いたのが誕生日だ。筆まめの会社住所録には全社員の誕生日が入っていたのだが、それがパソコンの Outlook に同期した際に自動的に予定表に登録されてしまったのだ。確かに予定表に表示されていれば何かと便利かもしれないが、流石に全社員分表示されると煩わしいので削除した。これは上記の試行錯誤の際、同期するたびに追加されたので何回も何回も削除する羽目になってしまった。予定表は一括で削除できるので良いのだが、連絡先には予定表へのショートカットが残ってしまい、こちらは一件ずつ削除しなければならなかったので、非常に面倒だった。何はともあれ連絡先の統合は思っていた通りの形で果たされた。
連絡先の再編成に対して、予定表の移行は割とすんなり終了した。h1920 側では八月一日以降のスケジュールを管理することとし、パソコン側の予定表では八月一日以降の予定を一旦全て削除し、h1920
と同期させた。この時に、Palm 用のデータで設定していた祝祭日や六曜も全て削除した。祝日は法改正に合わせた Outlook 用修正データをダウンロードして、そのデータを設定した。六曜は
Outlook のオプションで表示可能だ。今まで六曜は Outlook の表示と、Palm で表示させるための終日予定がだぶっていたので、正直鬱陶しかった。
予定表の内容はこれで良いとして、問題は PIM ソフト。Pokcet PC 標準の予定表はハッキリ言って使えない。これは最新版の Pocket PC 2003
でも変わらないらしい。とりあえず何かしらの置き換えソフトを導入する必要がある。現状で Pocket PC 用の予定表置き換えソフトといえば「さいすけ」が定番中の定番だ。私も変に逆らわず、さいすけを試用してみた。さいすけは噂に違わず、使い易いソフトだったが、動作が若干重たい。特に連絡先は表示されるのに結構時間がかかる。連絡先や仕事は標準のものでもそんなに使い勝手が悪くないので、動作が軽めで予定表だけを置き換えるソフトを探したところ、「ROSE」という
Pocket Outlook Viewer を見つけたのでこちらも試用してみた。ROSE も悪くなかったのだが、六曜の表示ができない。これだとまた六曜表示用の終日予定をセットしなければならない。さいすけは六曜表示の他にも「今日のメモ」等私の望む機能が多かったので、結局さいすけをレジストすることにした。
PDA に辞書が必要かと問われると微妙なラインだ。あれば便利だが、お金を出して買うほど使うかというと疑問が残る。Palm の頃も、市販の辞書が欲しいと(特に国語辞典)思いながら、結局購入には踏み切れず、英和と和英のみ標準の添付のものを使っていた。h1920 は 19,800 円で販売された第一弾キャンペーンの後、第二弾キャンペーンとして iPAQ SOFTWARE COLLECTION CD が付属して 24,800 円で販売された。この CD-ROM には辞書も収録されており、辞書に関する心配はする必要が無いハズであった。が、最後のキャンペーンとして 19,800 円での販売が復活した。iPAQ SOFTWARE COLLECTION CD は単体でも 5,000 円で販売されており、必要なら後で購入することも可能だった。というわけで、少しでも安く入手したい私は本体のみを購入することになった。そして辞書問題が浮上したのである。その辺りことを、GEOMETRIC SPACE の掲示板で相談すると「EPWING 対応の辞書があれば Buckingham EB Player for PocketPC というソフトが使い易いですよ」というアドバイスを受けた。EPWING 対応の辞書なんか家には無いなぁ、と思っていたら、SHINO の旧ゼフィー君に広辞苑が収録された CD-ROM がバンドルされていたことを思い出した。これを h1920 で使えないか試してみることにした。
Buckingham EB Player for PocketPC は EPWING 対応の辞書ならパソコン用のものをそのままコピーしても使用可能だ。しかし手元の広辞苑は動画データも含めて、265MB もあるので、手持ちの 256MB SD でも入りきらない。Buckingham EB Player for PocketPC には 辞書圧縮ツール Buckingham EB Compressor が同梱されているのでこれを使ってみた。しかし、辞書の本体ファイル honmon2 を圧縮しても 12% しか圧縮されず 200MB くらいにしかならなかった。更に試しにこれを SD にコピーして h1920 上で使ってみたがどうも辞書として認識してくれない。その後、honmon2 の形式の辞書ファイルはそのまま圧縮できないという記述を見つけた。それによると ebzip という圧縮ツールで一旦伸張した後、Buckingham EB Compressor で再度圧縮すれば使えるようになるらしい。早速こちらも試してみると、約 50% は圧縮されて 120MB 強となった。しかし、256MB の SD で運用するにはまだ大きい。ここで、手持ちの広辞苑を流用するのは一旦あきらめた。
辞書を導入するのに、最も順当な手だては PDA 用の辞書を購入することだろう。しかし、どれもそれなりのお値段だ。例えば広辞苑第五版の標準価格は 10,000 円を超える。そこまでいかなくてもほとんどの商品は 5,000 円を超えている。となればやはり、iPAQ SOFTWARE COLLECTION CD が最有力候補となる。この CD-ROM には辞書の他にクリッピングソフトの HandStory 等のソフトも収録されている。HandStory だけでも 2,980 円するので価格的には iPAQ SOFTWARE COLLECTION CD はかなりお得だ。しかし、h1920 販売終了後もしばらくは扱われていた iPAQ SOFTWARE COLLECTION CD も迷っているうちにどうやらら販売終了になってしまったらしい。友人に相談したりと色々な方法を模索していたら、意外な所に解決策があった。
それは KanPsi-UG に所属される jinxi
さんのサイトだ。jinxi さんは、EROC 上で動作する EB/EPWING辞書ビューア、pB を開発され、辞書の軽量化についても解説されている。
pB が出た当時、多くの PSION ユーザが驚喜したが、無印 revo のユーザだった私に大容量を要する辞書は無縁の話であり、このサイトもあまり詳しく見ていなかった。jinxi
さんのサイトによると、squeeze というツールを使えば、辞書ファイルから図版・音声等のマルチメディアデータを削除して軽量化できるとのことだった。ただ、honmon2
形式の辞書ファイルはそのままでは squeeze を使えないとのことなので、私は以下の手順で圧縮を行った。
1.ebzip を使って honmon2 を伸張 → honmon2.org が作成される
2.honmon2.org を honmon とリネームし、squeeze を実行
3.squeeze 実行後のファイルを Buckingham EB Compressor で圧縮
これで、広辞苑の容量は 27MB まで圧縮された。これなら何とか PDA でも使えるレベルだろう。同様に、新英和・和英中辞典と漢字源も圧縮しトータル容量としては
75MB となった。
インストールした辞書広辞苑、新英和和英中辞典、漢字源の三つ。総容量は 75MB。漢字源では図版も表示してくれる。 |
購入以来 h1920 にはデバイス名の設定をしていなかったので、"Pocket_PC"という名前のままだった。それが、連絡先再編成の途中でハードリセットしたときに、"Pocket_PC"は既に ActiveSync に登録されているので別の名前を付けろ、といわれた。さて困った。InterLink XP3210 には犬の名前を付けたので、h1920 には猫の名前を付けたいと漠然と考えてはいたが、まだ決めていなかった。銀色のマシンなので、銀色の猫で有名な種類や俗称とかないかな探していたが良いものがなく、結局、Nifty-Serve 時代のハンドルから"Siamese_cat"と名付けることにした。
今まで使っていて、当初不安に感じていた Palm から Pocket PC に変わることによる使い勝手の差はあまり気になっていない。唯一気になるのが、ジョグがないことによる操作性の違いだろうか。環境も徐々に整備されているので、次回以降はその辺りを書いていく。
今回の文章とは全く関係ないが、何故か手元にある"往年の名器"WorkPad C3 との比較 | |
重ねると WorkPad の特徴である"エラ"部分が目立つ。 液晶に映り込んでいるのは、愛用のデジカメ DSC-J1。 |
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この角度では"エラ"のせいで WorkPad の幅かなり大きく見えてしまう。 | |
厚さは大きくは変わらない。 | |
スタイラス比較。 |