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■Elicit from CLIE ~ Palm と紙■

SONY PEG-T600C/L 2001.12 購入

・キーボード内蔵 CLIE ?

一月末に NZ90SJ33 という二つの CLIE が発表されたばかりだが、海外サイトでこんな CLIE が発売されるという噂が流れている。写真を見る限り、Treo の CLIE 版とも言えるキーボード内蔵タイプだ。これはひょっとすると私にとって理想の Palm になるかもしれない。CLIE なので、もちろんハイレゾだろうし、キーボードを搭載しながらジョグも搭載していれば Treo で気になっていた部分がすべて解消されることになる。残る問題は PalmOS 5 が搭載されているかどうかだ。
NX シリーズ発売後、OS5 を搭載した T シリーズの発売が今か今かと待ち望まれている。NX/NZ シリーズをエンターテイメント性を重視した最上位モデル、SJ シリーズが手軽さを重視したカジュアルモデルとすれば、T シリーズはその間を埋めるスタンダード機となるだろうか。スタンダード故にビジネス向けとも言えるだろう。そのモデルの上位版を待ち望む声は当然であると思う。しかし、個人的にはこれはあまり重要ではない。PalmOS 5 が搭載されているに越したことはないが、性能的、機能的に PalmOS 4 でも全然不足はない。T シリーズを拡張するとすれば、バーチャルグラフィティやワイドハイレゾへの対応の方を期待したい。今回の噂のモデルはサイズ的にワイドハイレゾでは無さそうだが、このモデルが一世代で終わらず、二世代目くらいになれば、こなれた良いモデルになっているかもしれない。それ以前に、日本で発売されるかどうかが問題ではあるが。ともあれ、このモデルの行方を見守っていきたい。

・ルミテクター購入

私の T600C には購入当初から液晶保護シートが張ってあるが、最近少し傷が目立つようになってきた。そこでルミテクターを買ってみることにした。ルミテクターの特徴は、畜光処理がされていて、暗闇で光る事である。液晶にはバックライトがついているので、暗闇でも見えるのだが、グラフィティエリアは光らない。よって文字が書けない。これを解消するのがルミテクターというわけだ。しかし、畜光するということは普段は CLIE を光に当てておかなければいけない。これは、ケースに入れたり、鞄やポケットに入れておくとかなり難しい。結局あまり実用的ではないのではないか?というのが、私の率直な感想だ。だが、私がルミテクターを購入したのは光るからではなく、ただの液晶保護シートとしても透明度が高く、書き味も良い優れ物だという評判を聞いたからだ。あとは、今まで汎用の液晶保護シートを切って使っていたのだが、専用の物を使ってみたいという思いがあったのも一因だ。さて、このルミテクター、購入したものの、まだ張り替えていない。次回の更新ではその感想を書きたいと思う。

・データをいつでも取り出そう

最近、業務上で色々な情報を求められるようになってきた。そんなときに CLIE に情報があればスッと参照することができる。よってできるだけ多くのデータを CLIE に入れておくことにした。これは CLIE 購入時からずっとやろうと思っていたことだが、なかなかできずに、結局状況に追い立てられることになった。ここで問題になってくるのは、以前にも書いたがファイル形式である。今、T600C で扱える形式にはだいたい以下のものがある。
○文章系
・メモ形式   → 最も簡単な形式。一文書当たりの容量に制限がある。
・Doc形式   → Palm の標準文書形式。容量の制限はない。
・WordToGO形式 → MS-Wordと同期可能。罫線等は再現しない。ちょっと重い。

○データベース系
・JFile 形式   → Palm では大きなシェアを誇るデータベース形式
・ExcelToGo形式 → MS-Excel と同期可能。ちょっと重い。

データベース系は JFile 形式でほぼ決まり。問題は文章系だ。

・Doc 形式
実は、一時期ほとんど Doc 形式で決まりかけていた。私が使っているランチャーソフト、Crs-Launcher は 同じ作者による Crs-Medoc と連携して直接 Doc ファイルを読み出すことができる。いちいちアプリを起動せずに、ファイルを読めるので素早く参照可能だ。ただ、私が不勉強のせいかもしれないが、カテゴリ毎に表示することができないので、データが増えると実際に呼び出すには少し時間がかかる。

・メモ形式

メモ形式は、ファイル容量に制限があるので、データを保管するには向いていないように思う。実際に、私もメモ帳でデータを管理しようとは全く思っていなかった。しかし、PalmWiki というソフトの存在を知って状況は一変した。このソフトはメモ中の[]で囲まれた文字列をタップすると、その文字列がタイトルになっているメモまでジャンプしてくれるのだ。日付ならば予定表にも飛んでくれる。メモや予定表をハイパーリンクのように扱うことができるのだ。これはインデックスのメモを作っておけば、それさえ開けば全ての情報にアクセスできるし、お互いに関連する情報を呼び出したいときにも非常に便利だ。容量オーバーした場合は最終行に[xx続き]と書いておけば続きのメモにすぐジャンプできる。上手く運用すればこちらの方が総合的には便利に使えそうだ。

・DocumentsToGo

Word、Excel と同期可能な DocumentsToGo も侮りがたい。PC 側での変更も同期の度に反映される。頻繁に更新される書類などは便利だろう。何より、Palm 用にファイルを加工する必要がないのが良い。JFile にするのも、Doc にするのも、そしてメモにするのもパソコン側で何らかの手が加えられている。しかし、手が加えられていない故に、Palm 上では決して見やすいものではない。特に Word はかなり見辛くなってしまう。そして動作が少し重い。この二点がもう少し解消されれば DocumentsT Go こそが採用すべきファイル形式なのかもしれない。

・Palm の限界と紙の可能性

Palm で情報を参照することは、ノートパソコンにも勝る機動性を発揮し非常に有効であると思う。しかし、Palm であるが故に、データの一覧性は下がってしまう。もともと PC 用に作成されたデータなので Palm で見ると無理があるのは当然だ。一覧性に優れるという点では。紙ベースが一番かもしれない。メモや手帳の原点はやはり紙である。字を書くことが苦手な私は、今まで紙の手帳にメモを取ることはほとんど無かった。そんな私が、最近紙へのメモを取ることも試している。
私が紙のメモを使い始めたのは、とりあえず全ての情報を紙に書き込み、その中で本当に必要なデータのみをデジタル化する、という流れを試してみたかったからだ。私は検索の優位さで、最終データはデジタル化したいと思っている。知りたい情報をすぐに参照できなければ、それはデータベースではなくデータのゴミ溜となってしまう。そういう意味でデータはパソコンなり PDA に保管するのが望ましいと思っている。今のところ、想定した使い方はできていないが、 Palm と紙で如何に情報を有効に活用できるか、それをこれから煮詰めていきたい。