「スナッチ」
ジャック・フィニイの「盗まれた街」にインスパイアされた作品で、タイトルも原題から引用ということで侵略SFモノかと思われます。
実際、主人公は22歳の時点で意識をなくし、別の意識が本人として31年間生き続け、
主人公は31年ぶりに意識を取り戻しますが、意識があるだけで指一本自由に動かせません。
別の意識との対話は脳内で出来るので、そちらに事情を説明して貰い、
自分の31年間が失われていることに気付くところから始まる物語です。
このように主人公は個体としては侵略されてるわけです。が…それだけです(笑)
主人公の体を乗っ取った異種生命体は目的意識のない、非戦闘的な虚弱体質なのです。
相変わらず凄い設定考えますよね、西澤氏。
結局、この身体乗っ取りはいつもの如く、有無を言わさぬ基本設定として存在するだけで
あとは連続殺人事件の謎解きの話なわけです。
西澤節炸裂な感じですね。
奇抜な設定ですが読み易いし、解り易い内容です。
この虚弱体質生命体の蘊蓄が多くて、マクロビオティック推奨小説っぽくなってますが、
凄い反感を持っているワケじゃないので、興味の薄い分野の知識が増えて面白いです。
もっと興味を持ってマクロビアンになれる程であれば良かったんですが、
私は無精で享楽的なので無理w