「ドロシーおばさんの大事なことに気づく」
「子どもが育つ魔法の言葉」を読んだ感想のコメントで薦められたので読む。
ドロシー・ロー・ノルトの詩を加藤諦三が説くという構成で本文は殆ど加藤諦三。
詩の解釈は人それぞれだと思うのでまず詩だけを見て考えるのがいいかもしれない。
この本で説かれている内容では『病的な人間』への非難にしかならないんじゃないかなと思いました。
一応、自分の心が大事なことを見落としているということを書いてはいますが
結局最終的には「周囲が間違っていることに気付け」と説いているように思えてしまいました。
ナルシストについて沢山の事が書かれていて、要するに自己陶酔してる人間は
他人が自分を見る目を気にするが他人の事は気にしないし、他人の言葉は聞いていないと書かれているわけです。
他人の言葉を聞かない人間に振り回されるな、騙されるな…と。
そして自分はナルシストになるな、と。
でも、実際ここに書かれているようなナルシストが読めば「他人の言葉は聞かない病的な人達」なんだから何の役にも立たないと思います。
ドロシー・ロー・ノルト自身ははしがきで「他人のことをイヤな人だと思ったら自分のことをよく見つめて下さい。
思い込みは捨てて他人のことも見つめて下さい。本当にその人はそんなにイヤな人でしょうか」と書いています。
本文はそう説いているようには見えませんでした。
加藤諦三はどうやら独善的な父親に抑圧されて生きてきたようで、
「自分が父親に抑圧されていると気付いたのが大事だった」
「それが自分を見つめ、他人を見つめた結果だった」と書いています。
確かに共依存の人が自分の境遇に気付いて改善しようとすることは大事ですが
ドロシー・ロー・ノルトが言いたかったのはそんなことではないと私は思いました。
相変わらず傲慢ですな、私は(笑)
他人の言葉を聞かない、この本を読んでも役に立たないナルシストは私か?(爆)