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■Windows2000 on FIVA 206VL

CASIO CASSIOPEIA FIVA MPC-206VL 2001.8 入手

・非合法?に惹かれる

私が FIVA 206VL に惹かれた理由の一つに、非合法な手段による Windows2000 のインストールや 256MB メモリの増設等が活発なユーザの活動により行われていた事が挙げられる。「非合法」というと言葉が悪いが要するにメーカがサポートしてない OS のインストールやメモリの増設のことである。ただし、Windows2000 のインストールについては動作保証はされないものの 2001 年 12 月に、CASIO から公式に情報が公開された。

・WindowsMe はダメダメ?

206VL のプリインストール OS は"悪名高き" WindowsMe である。私自身はそんなに Me に触れたことがない。SHINO の現・ゼフィー君もプリインストール OS が Me だったので、その時に触ったくらいだ。ゼフィー君は結局動作不安定ということで 比較的早い段階で Windows2000 に入れ替えられた。この事から分かるようにやはり Me は"使えない OS"と判断せざるを得ない。「ユーザが次期メジャーバージョンアップ(WindowsXP)へすんなり移行するようにマイクロソフトはワザと Me の完成度を低くした」という風聞はあながち冗談とも思えない。206VL への Windows2000 のインストールについては FIVA-MLT.Ogasawara さんのサイトに詳しく手順がまとめられていて実行に際しては特に問題は無さそうだった。これが到底私には出来そうにない内容だと興味も薄れるのだが、その点は大丈夫だった。一番やっかいと思われた Windows2000 用ドライバの入手先も逐一明示されている。しかし、この時点ではあんなに苦労するとは思ってもみなかった。

・不吉な出だし

206VL が搬入されたのは 2001 年 7 月 19 日だった。このページの先頭に記載してある入手日と異なるが、その点は後述する。20 日から三連休なのでこの間に Win2000 のインストールも含めてセットアップを全て行うつもりだった。増設用の 256MB メモリもオークションで調達してあった。メモリについて触れておくと、206VL の公称最大増設メモリは 128MB だ。しかし 206 の頃から 256MB 増設の実績が報告され、ML では 206VL でも増設に成功したという報告が上がっていたので、その事例と同じ型番のメモリを購入しておいたのだ。
まず、206VL の電源を入れる、入らない。電源スイッチが堅いのだ。FIVA 20X の電源スイッチは堅い、という噂は聞いていたがここまでとは。爪が痛くなるくらい力を入れて何とか電源投入。マイコンピュータを開こうとアイコンをクリックする、出ました「不正な処理を行ったのでプログラムを終了します」のダイアログ。いきなり強烈な先制パンチだ。この時は「さすが Me」と思っただけだったが、今にして思うとこの時から後に起こる事態が暗示されていたのかもしれない。

・何故?なぜ??インストール不能

206VL への Win2000 のインストールは前述の通り簡単だ。Me 上で Win2000 の CD-ROM から「i386」のフォルダを任意に場所にコピーしそのフォルダの中から WINNT32.EXE を実行し新規インストールを行う。後は各種ドライバを適用するだけだ。インストール後は Me とのデュアルブートになるが、Me も完全に消し去ることも可能だ。私はパーティションを切り直した後 Me の再インストールを D ドライブに行って、そこから Win2000 の新規インストールを C ドライブに行い、最終的に D ドライブをフォーマットするというやり方を用いた。
さて肝心のインストールだが正常に終了しないのだ。Win2000 インストールの最終段階でブルースクリーンが出て異常終了してしまう。さらに質の悪いことに、一旦異常終了した状態でもう一度インストールを行おうとすると警告が出て先に進めないのだ。私はこの現象の解決策が分からなかったのでインストールに失敗すると、また Me の再インストールからやり直していた。三日間で何回 Me のインストールをしたことだろうか。結局十何回目かのチャレンジでやっとインストールには成功した。しかしこのままでは終わらなかった。

・メモリ増設も挙動不審

この時点で用意しておいたメモリを装着してみた。やはりというかなんというかこれもうまくいかなかった。Win2000、Me とも起動直後にデスクトップが表示された時点で固まってしまうのだ。前述の通り、256MB メモリの増設自体はサポート外の行為だ。しかしメモリ自体は ML で動作確認されていた型番を用意している。念のため、ゼフィー君に増設されていた 128MB を挿してみたがこちらでも挙動不審に陥った。こうなってくると 206VL 本体自体が怪しくなってきた。

・SP2 適用できず

インストールは出来たものの 206VL の動作は安定しなかった。ゼフィー君では一度も見たことのないブルースクリーンを何度も目の当たりにした。さらに WindowsUpdate でWin2000 SP2 の適用を行おうとするとインストール途中でエラーになってしまう。やはりハード障害なのか? しかし行っていることが正式にサポートされていない Win2000 のインストールなので CASIO へ申し出るわけにもいかない。そんな時、CASIO から 206VL の初期ロットにおけるキーボード不具合のアナウンスがあった。対象型番についてはキーボードの交換をしてくれるそうだ。これ幸いとばかりに、Win2000 の部分は明記せずに動作不安定なので点検を願いたい、という旨の手紙を添えて CASIO へ送付した。

・待てど暮らせど帰還せず

もし本体に異常が無くキーボード交換だけなら二、三日で戻ってくるだろうと思い、まず代わりのメモリを用意することにした。今回もオークションだ。ノンブランドのメモリだったが動作不具合があった場合は別のメモリに交換してくれるとのことだったので即決で落札する。前のメモリはオークションへ出品するも半額強の値段にしかならなかった。オークションで落札したメモリはすぐに届いたが、CASIO からの連絡は無かった。一度サポートに電話してみると本体に異常があり、修理に一週間~十日かかるとの事だった。やはり本体に異常があったか、と少し安心した。しかし、二週間過ぎても連絡が無く何とかお盆休みには入手したかったので、206VL を手配してもらったベンダーの方にお願いして CASIO に確認してもらった。そして 8 月 10 日、お盆休み前日に 206VL は新品と交換されて戻ってきた。

・あっけないくらい順調に

戻ってきた 206VL は、前回と同じ手順でインストールを行った。あの時の苦労は何だったのか?と思えるくらい順調に、何の問題もなくインストールできた。256MB のメモリ増設も今度は無事に認識された。前回の異常の原因が 206VL の本体によるものならメモリは買い換えなくて良かったかもしれない。ともかく新しい 206VL は Win2000 で安定して稼働した。最初の機体では堅かった電源スイッチも今回の機体ではすんなり電源が入る。かなり個体差が激しいようだ。

このサイト用に私が使った電脳機器の文章を書いてて思ったが、私は結構初期不良に出くわす確率が高いようだ。MP130 に PM7500、そして 206VL。その中でも今回の事例が精神的に一番きつかったと思う。その後は安定して動作し、私のメインマシンとして定着している。