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■理想のパソコン

CASIO CASSIOPEIA FIVA MPC-206VL 2001.8 入手

・ちっちゃいのが好き

PowerBook 2400 を購入し、VAIO 505 が発売されるに至り、私の PC に対する興味は B5 サイズ以下のノートパソコンに限られた。これは PDA 好きにも通じるものがあると思う。小さければ小さいほど魅力を感じるようになった。初代 VAIO 505 が発売された後、各社こぞって薄型軽量のモバイルパソコンを発表した。どれもこれも VAIO に勝るインパクトは無かったが、各社が薄型モデルを出す中、唯一パナソニックだけが薄さよりも機能や拡張性を重視したノートパソコンを出していた。それが光学トラックボール搭載の Let's note シリーズだ。中でも私は最も小さいモデル Let's note mini に惹かれていた。PB2400 は既にトラックパッドだったが、私はノートパソコンのポインティングデバイスは、軽量化や薄型化を考慮しなければ、トラックボールが一番使い易いと思っている(注:筆者はトラックボール付きのノートパソコンを常用したことはない)。それがこのサイズのパソコンに搭載されているのだからパナソニックには拍手を送りたい。その後パナソニックも薄型化の波に押され、一時光学トラックボールを廃止してトラックパッドを採用していたが、昨年一部モデルで再び採用された。光学トラックボールが如何にユーザの支持を得ていたかの表れであろう。しかし毎度の事ながら、この時点で PB2400 と他にもう一台ノートパソコンを買う必要も余裕も無かった。

・Crusoe 搭載ノートパソコン登場

2000 年秋頃から Transmeta 社の省電力 CPU Crusoe を搭載したノートパソコンが続々と発売された。モーションアイ搭載の VAIO C1、PHS モジュール H"in 内蔵の FMV BIBLO LOOX、スタンダード B5 サイズながら、バックライトを廃し反射型液晶を採用することにより稼働時間を格段に延ばした Lavie MX 等である。それぞれに Crusoe 搭載以外にユニークな特徴を持ったパソコンばかりである。しかし、発売当初の Cruose 搭載機種は Cruose の問題などで回収になるのも多かった。

・FIVA MPC-205/206 満を持して登場

そんな中、CASIO から Cruose 搭載で A5 ファイルサイズの CASSIOPEIA FIVA MPC-205 及び MPC-206 が発売された。A5 ファイルサイズのコンパクトなボディながら、標準でメモリ 128MB 搭載、PC カードスロットはもちろん CF カードスロットも装備、モデムに加えて LAN ポートを内蔵、おまけにモードスイッチを切り替えることにより独自環境の Linux まで使用できるという色々な面で魅力的なマシンである。私は特にその小さな筐体に惹かれたが、この時点では手の届かない存在だった。

・2001 年夏の陣

2001 夏にも多くのモバイルパソコンが発売された、Crusoe 搭載ではないが、超低電圧版モバイルPentiumIII を搭載した B5 サイズ、ミラージュブラックの筐体を誇る ThinkPad s30、Crusoe 搭載機では スマートメディアスッロット、SD カードスロットを装備した Mebius PC-SX1-H1、復活の Libretto、そして MPC-206 の改良型 MPC-206VL だ。しかしいくら魅力的な新機種が発売されても私にはあまり関係の無い話のはずだった。それがひょんなことから、モバイルパソコンを入手できるキッカケが舞い込んだのだ。上記の機種を含め色々な面から検討した結果、私はやはり筐体の小ささを重視して MPC-206VL を選択した。

・予想以上の小ささ

現物が届いたときの感想は「思っていたより小さいな」だった。店頭で何回か見たことがあったが、実際に目の前にするとその小ささをより実感した。B5 サイズの PB2400 がかなり大きく見えてしまう。キーボードは評判通り、貧弱で所々たわむような感触がある。ただ小さいキー自体にはそんなに抵抗はなかった。どちらかといえばトラックポイントの方が使い辛かったが今はもう慣れた。筐体は小さく、薄く、軽いので持ち運びも苦にならない。

・豊富なインターフェイスで大活躍

前述の通り、206VL には豊富なインターフェイスが装備されている。普段は LAN ポートでネットワークに接続、外出先からは CF スロットに P-inComp@ct を挿して通信を行える。PHS が圏外の場合は USB モデムケーブルで携帯電話に接続、もちろん内蔵モデムで公衆回線も使用可能だ。先日購入した IrSTICK を USB ポートに挿せば PDA との赤外線通信も可能。会議室では無線 LAN PC カードを挿し、RGB 出力で液晶プロジェクタに画面を出力しプレゼンテーションも行える。残念ながら IEEE1394 端子だけは未だに使う機会がない。

コンパクトで豊富なインターフェイスを備える 206VL は私にとって理想のパソコンといえる。206VL については色々な OS をインストールしてみたのでそれについては後日書いていく。