以前にも書きましたが、こちらのエントリが WordPress Japan のサイトで、さくらインターネットでの WordPress の設置例として紹介されていて、それなりのアクセス数があるようです。

しかし、私もよく分かってない部分があったりしてよくご指摘をいただきますし、当時無かったプランが登場したりと色々状況が変わってきてるので、さくらインターネットでの WordPress 設置方法をもう一度まとめておきます。

以前のエントリは WordPress ME が対象だったので、今回は WordPress 日本語版を対象とします。基本的なインストール手順はこちらを見てください。

1.さくらインターネットでサーバを借りる

まずはさくらインターネットでサーバを借りないと話しになりませんが、さくらインターネットが最良の選択がどうかは分かりません(爆)。
私はロリポップから引っ越してきたクチですが、当時さくらインターネットにはライトプランが無かったので、料金的にはロリポップが優れていましたが、パフォーマンスはさくらの圧勝でした。ロリポップが遅くて逃げ出してきたクチなので。もっとも2005年末の話なので今はロリポップも改善されているかもしれません。
私は他のサーバの経験が無いので何ともいえませんが、コストや環境面で納得いけば、さくらインターネットでサーバを借りましょう。。





そして、WordPress を設置するなら必ずスタンダード以上のプランを選んでください。ライトプランでは PHP が使えないので WordPress は設置できません。各プランの詳細についてはこちらを参照してください。

2.MySQL を設定する

===2009.12.20追記=====
WordPress 2.9 からインストールに必要な MySQL のバージョンが 4.1.2以上になりました。さくらのレンタルサーバで用意されている MySQL のバージョンは 4.0 と 5.1 なので必ず MySQL 5.1を選んでください。まあ標準で5.1なので問題無いと思います。既に MySQL 4.0 で構築されていて WordPress 2.9以上にアップグレードされる方はデータベースの移行が必要になります。以下のサイトで詳しく解説されていますのでそちらを参考にしてみてください。

  覚書:MySQLを5.xに(さくら) | V.J.Catkick@
  MySQLの覚書の追記 | V.J.Catkick@
  MySQLを4から5へ(さくら+WPの場合) « Waviaei

===2009.12.20追記=====

めでたくさくらインターネットでサーバを借りたら WordPress を設置する前に MySQL の設定をしておきましょう。
設定といってもサーバコントロールパネルにアクセスして「データベースの設定」をクリックして「データベース 接続パスワード」を設定するだけです。詳しくはこの辺を見てください。
そうすればさくらレンタルサーバのアカウント名と同じ名前でデータベースが作成されます。ここで設定したパスワードとデータベースサーバのホスト名は WordPress のインストールに必要なので控えておいてください。

3.WordPress を入手する

WordPress 日本語版はこちらのサイトで入手可能です。これを書いている時点での最新バージョンは 2.3.3 です。2.5 がもうすぐリリースされるそうで、色々な機能が増えているそうですが、インストールの段階ではそう大差ないと思われます。
WordPress 日本語版とWordPress ME の違いはこちらを参照してください。お好みで ME の方を選択してもらっても良いのですが、ME は現在 2.2.3 で止まってます。2.3 以上でないと使えない機能が一部あるので一応お勧めは WordPress 日本語版です。

4.接続情報の設定

入手した WordPress のアーカイブを解凍します。すると wordpress というフォルダが現れますので、その直下にある、wp-config-sample.php をエディタで開き接続情報を入力します。
===2008.07.04追記=====
このとき Windows をご使用の方は、付属の「メモ帳」ではきちんと保存できないので(BOM無しUTF-8で保存しなければならない)、他のエディタを使うようにしてください。私は秀丸エディタを使っています。フリーならMKEditorなんかがオススメです。
===2008.07.04追記=====

wpconfig.pngの例

上の二つはさくらレンタルサーバのアカウント名と同じです。データベース接続パスワードは2.で設定したパスワードです。さくらレンタルサーバのパスワードではないので注意しましょう。
そしてデーターベースサーバ。ここが唯一注意すべき点ですね。ご丁寧に「ほとんどの場合変更する必要はありません」と注釈が入ってますが、さくらインターネットでは変更する必要があります。
さくらインターネットのデータベースサーバ名は共通で mysqlnn.db.sakura.ne.jp となります。nn は数字が入ります。

その他は特にいじる必要はありません。データベースの接頭語がデフォルトで “wp_” になっていますが、WordPress を複数設置しない限りはそのままで問題ありません。もちろん好きなものに変えてもOKです。

全ての情報を入力した wp-config-sample.php は wp-config.php という名前で保存します。

5.ファイルのアップロード

wp-config.php の設定が終わったら、wordpress フォルダの中のサブフォルダとファイルを全てサーバにアップロードします。
さくらインターネットの手順に従って ftp ソフトを設定した場合リモートサーバの初期位置は www の直下になります。これは URL ではサブドメイン(アカウント名)の直下となります。
例えばアカウント名が s2g として、http://s2g.sakura.ne.jp/ に WordPress を設置したい場合はそのままサブフォルダとファイルをアップロードします。
に WordPress を設置したい場合は、リモートサーバに blog というディレクトリを作ってそこに wordpress フォルダ内のサブフォルダとファイルをアップロードします(wordpressフォルダごとアップロードしないこと)。

そしてここからがさくらインターネットのレンタルサーバに WordPress を設置する場合の最大ポイントです。さくらレンタルサーバの、スタンダード、プレミアムの両プランでは、セキュリティーの観点から PHP が CGI モードで提供されています。さくらレンタルサーバのCGI関連の機能についてはこちらを参照のこと。

従ってさくらレンタルサーバで PHP を動かすには PHP ファイルのパーミッションを 705 または 755 に変更してやる必要があります。この作業は ftp ソフトであらかじめ設定してやれば楽になります。以下に FFFTP での設定例を記します。

FFFTPの設定1

FFFTP でのメニューから〔オプション〕から〔環境設定〕を選ぶとオプションのウィンドウが現れるので、その中の[転送3]タブを表示します。ここでアップロードするファイルの属性を指定することが出来ます。新たに設定を追加する場合は〔追加〕のボタンをクリックします。

FFFTPの設定2

〔デフォルト属性の設定〕というウィンドウが現れるので、ファイル名と属性を指定します。PHP を 705 に指定するには、ファイル名を “*.php”、属性を 705 と入力して OK します。

FFFTPの設定3

すると *.php が追加されたので、これで PHP ファイルをアップロードするときに自動的にパーミッションが 705 になります。

ここでフォルダの属性も指定することができます。しかし、さくらのレンタルサーバで WordPress をインストールする場合はフォルダのパーミッションも 705 か 755 にする必要があって、通常新規に作成したフォルダのパーミッションは 755 になるので特に指定してやる必要はありません。

wordpress フォルダの中の全てのサブフォルダとファイルのアップロードが終わればインストールの準備は完了です。wp-config.php も忘れずにアップロードしましょう。

6.インストール

あとは簡単。Webブラウザで /wp-admin/install.php にアクセスするだけです。
上記の例で に設置した場合は
 http://s2g.sakura.ne.jp/wp-admin/install.php に
に設置した場合は
 http://s2g.sakura.ne.jp/blog/wp-admin/install.php にアクセスします。
後は指示に従っていけばインストールが終了します。途中でユーザ名 admin のパスワードが表示されますので忘れないようにメモしておいてください。

以上、簡単ですがさくらインターネットのレンタルサーバで WordPress を設置する方法をまとめてみました。検索サイト等でこのページに辿り着いた方の参考になれば幸いです。